市長コラム
市長が執筆し、広報さいとに掲載している市長コラムです。
令和6年度のコラム
(令和7年1月号掲載)新年のごあいさつ
新年明けましておめでとうございます。
市民の皆さまにおかれましては、健やかに新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。また日頃から市政全般にわたり、格別のご理解、ご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
さて、昨年を振り返りますと、元旦に発生した能登半島地震により、多くの方が犠牲となり、深い悲しみとともに防災の重要性を改めて認識する年となりました。本県でも、8月に日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生し、気象庁からは南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表がありました。その後も台風10号に伴う突風被害が本市を襲い、甚大な被害を受けました。
全国的に自然災害の激甚化・頻発化が顕著な中、これらを教訓に、まずは「安全安心なまちづくり」にさらに取り組んでいく必要があります。
さて、本市においては昨年2月に地域経済の活性化を目的に、第1回ピカッと光る西都の逸品審査会を開催しました。
また、6月には新たな地域活性化の拠点として念願の都於郡歴史館が開館し、今年3月には西都原ガイダンスセンターこのはな館がおしゃれなカフェやリモートワークスペースなどを備えた市内周遊の観光拠点としてリニューアルオープンします。これら本市のブランド力の高まりとともに、新たな客層の獲得や関係人口の創出を図りながら観光消費へと繋げてまいります。
ふるさと納税においては昨年度、全国から過去最高となる32億円を超える寄付をいただきました。コロナ禍で低迷していた新規創業数も令和3年度以降はV字回復し、まちなかのにぎわいが戻りつつあります。特に市街地では新店舗のオープンが続き、創業支援の成果が表れています。
また、令和4年・5年の2年連続で転入超過となった良い流れをさらに加速させるため、4月からはこども家庭課を設置するとともに、高校生世代までの医療費の無料化をはじめ、妊娠から出産、育児まで切れ目のない子育て支援に力を入れてまいります。
未来に向けた取り組みとして、昨年12月に自動運転EVバスの試験運行を実施しました。レベル4(高度運転自動化)を目指して実証運行を進め、高齢者などの交通の利便性向上と持続可能な社会の実現を目指しております。
なお、最重要課題の一つであります西都児湯医療センターの再建につきましては、ようやく体制が整い新病院建設の本格化に向けた施設整備基本計画の策定を進めております。理事長とともに医師確保を進めながら、後戻りすることなく市民の皆さまにとりまして安全・安心な医療体制を揺るぎないものとする決意であります。
「継続は力なり」という言葉のとおり、これまで築き上げてきたものを確実に次世代へつなげ、市民の皆さまとともに、さらに明るい未来を創り上げていく年にしたいと考えております。
結びに、市民の皆さまにとりまして、健康で希望に満ちた素晴らしい一年となりますようご祈念申し上げまして新年のご挨拶といたします。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
vol.42(令和6年12月号掲載)こどもまんなか社会を目指して
~初の「こども若者市政報告会」を開催~
令和5年4月に「こども基本法」が施行されました。この理念は「こどもまんなか社会」の実現を目指し、こどもと若者が意見を表明する機会や、多様な社会的活動に参画する機会を確保し、こどもたちの意見が尊重され、優先して考慮されることであります。本市においても、こどもたちの意見を広く聴き、それを反映させるためにこどもたちと直接意見交換したり、政策について話し合い、本音で意見を言える場を作りたいと考えました。
そこで、市長による「こども若者市政報告会」を10月31日に開催しました。市内の小学6年生・中学2年生・高校1年生を対象に、私が市の政策を分かりやすく説明した動画を事前に視聴してもらい、一人ひとりから感想や意見をいただきました。それらの全てを読ませていただき、こどもたちもきちんと未来を考えているなとうれしく思いました。
そしてオンラインでの「こども若者市政報告会」当日にも、こどもたちの手が次々と挙がり、いろいろな質問が出されました。時間の許す限り、私は一つひとつ丁寧に回答させていただきました。こどもたちもうなずきながらしっかりと聞いてくれて、最後には皆さんから「市長、ありがとう」と言っていただき、ありがたい報告会となりました。
今回の取り組みを通じて、こどもたちがふるさと西都の現状を知り、自分なりの意見を述べる、そしてその声を市政に反映することで、すばらしい「こどもまんなか社会」の構築を目指していこうと思います。
vol.41(令和6年11月号掲載)長寿を祝う
今年度、本市には100歳以上の長寿者が48人おられ、その内訳は男性が7人、女性が41人となっています。今年度新たに100歳になられる方はそのうち20人です。また、新たに88歳の米寿を迎えられる方も275人おられます。まさに人生90年時代を迎えたと言っても過言ではありません。
私は市長として、敬老の日に合わせて今年100歳になられる方を訪問し、お祝いを申し上げました。皆さんに共通していたことは「おかげさまで」とこれまで生きてこられたことへの感謝の心であり、多くの方が笑顔を絶やさずに、これまでの経験や日常のことを話されていたのがとても印象的でした。
そのなかに、ご自宅で1人暮らしをされている男性がいらっしゃいました。姿勢も良く、若々しく、同席された息子さんとまるで兄弟のようでした。100歳になられるというのに、毎朝5時に起床し、炊事、洗濯、清掃、そして庭木の手入れを9時までされ、さらには毎日3食を自炊されているとのことです。また、読書、ラジオ体操、ウォーキングも毎日欠かさず実行されているようです。特に、菊花を育てることを趣味とされているようで、毎年11月頃にはご自宅で丹精込めて育てられた花を観賞に来られる方も多いようです。
本市では、「いきいき百歳体操」(週1回、公民館などに集まってDVDを見ながら30分程度の簡単な体操を行う事業)を開催しています。多くの方が参加されており、「足腰の痛みが減った」「集まって交流できて元気になった」との参加者の声もあり大変好評です。気になる方は気軽にご参加ください。
今後も市民の健康寿命の延伸に向けて取り組みを進めてまいりますので、皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
vol.40(令和6年10月号掲載)台風10号襲来を振り返って
8月下旬の台風10号の被害に遭われた皆さまに対して、心よりお見舞い申し上げます。本市では8月26日から雨が降り始め、30日まで暴風雨の影響がありました。市では26日13時に内部協議を開始し、28日9時半には災害対策本部を設置しました。28日から30日の間に計11回の災害対策本部会議を開催し、災害対応を協議しました。
特に、今回の台風は降雨量がかなり多いことが予想されていたので、一ツ瀬ダムと立花ダムの水位を事前から下げていただくように要請、さらに溜め池などの事前放流も行いました。樋門についても、消防団による徹底した管理がなされ、河川氾濫や内水面の浸水を防ぐことに集中して対策を講じました。また、桜川樋門では、国土交通省の移動式ポンプ車を初めて活用。西都土木事務所とも緊密な連携を取り、これらの結果、河川関連の被害を防ぐことができました。
しかし、28日14時ごろと29日未明に発生した突風は防げず、被災住家100軒以上、3農家のビニールハウス全壊など甚大な被害となりました。ただ、幸いにも人的被害が少なかったことは救いでありました。
災害後の30日夕方から、市としてブルーシートの無料配布や災害ゴミの後片付けをいち早く開始しました。その際、竜巻被害の経験がある延岡市から提供いただいたブルーシート100枚も配布しました。
また、自宅が被災され入浴できない方に対しては、株式会社日南から妻湯にて無料で入浴施設を利用できるよう対応いただきました(平成31年4月17日に災害協定締結)。ご支援・ご協力いただいた皆さまに感謝申し上げます。
今後も、市民の皆さまの安心、安全確保のため、防災、減災、危機管理に徹底して取り組んでまいります。皆さまのご指導とご協力をお願い申し上げます。
vol.39(令和6年9月号掲載)人口減少・少子高齢化に対する子育て支援
人口減少・少子高齢化の進行は、全国各地でみられます。特に、地方においてはそれが顕著になっています。
本市においても、今から25 年後には人口が17,000 人を下回ると推計されており、その約半数が65 歳以上の高齢者となります。 少しでも人口減少を食い止めるとともに、若い世代の増加を図り、バランスの取れた人口構成を作り上げなければなりません。そのために若い世代の本市への移住・定住を促進し、さらに出生数を増やしていく必要があります。
本市では今年度、子ども家庭センターを設置し、来年度には子ども家庭課に昇格移行する予定です。そこでは妊娠期から高校生まで切れ目ない子育て支援を、今まで以上に手厚く行います。
現在、不妊治療助成、子育て相談、乳幼児健診、保育料の第二子以降の無料化、医療費の就学前無料化、小中学生への助成を行っています(来年度からは高校生までの医療費無償化も検討中です)。他にも放課後児童クラブ助成や介助支援、児童のインフルエンザ予防接種助成、幼児歯科健診への助成などを行い、できる限りの子育て支援を実施しています。
あわせて、若者の移住・定住促進のため、移住支援金として本市に移住し、就業または起業した方に最大160 万円、子育て世代移住者が住宅を新築または購入した場合、最大200 万円が支援されます。さらに、お試し滞在等助成として宿泊費や交通費の一部が支給されます。
このように、以前に比べて子育て支援が格段に充実した『抜群に住みやすいまち 西都』が、皆さんの子育てを全力でサポートします。
今後も多くの方に本市へ移住・定住していただきたいので、ご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
vol.38(令和6年8月号掲載)台風シーズンを迎えて
今年も台風シーズンがやってきました。
本市では、平成17 年と令和4年の台風14号で甚大な被害が生じました。このような被害を減らすため、現在、国や県に対して河川の堤防補強や河道の堆積土砂の除去を要望し、実施していただいております。
また、山間部での線状降水帯などの大雨に対処するため、県や九州電力がダムの事前放流を行っておりますが、その際、さらに水位を下げていただくよう要請を行い、対応していただきました。
さらに、樋門の管理も重要です。現在、県が管理する樋門の開閉業務は市が受託し、消防団に操作をお願いしています。暴風雨の中で業務を行う消防団員の安全確保を強く要望したところ、堀ノ内川樋門については今年度中にオートゲート化が完了する予定で、今後は特に重要な樋門(桜川、鳥子第一、古川など)のオートゲート化も進めていくとのことです。
一方、内水氾濫による浸水被害を防ぐために、ため池管理者に事前放流をお願いしているほか、市建設課でも稚児ヶ池の事前放流を実施しております。さらに、ポンプアップ施設の設置を国、県に要望していきます。
以上のように、災害時の浸水被害を少しでも減らすために、これからも総合的な流域治水対策に取り組んでまいります。
最後に、市民の皆さんにお願いがあります。
避難情報については、防災無線、市公式LINE、防災メールなどで発信しております。もし避難することになった場合は、まず「自分の身は自分で守る」自助の考えを念頭に、さらに共助の精神で隣近所の助け合いをお願いいたします。市として、これからも防災・減災そして危機管理に万全を期してまいりますので、皆さんのご協力とご支援をよろしくお願いいたします。
vol.37(令和6年7月号掲載)市政報告会を開催して
先般、5月30日から6月7日にかけて、市内7地区(妻北、妻南、東米良、穂北、三納、都於郡、三財)で市政報告会を行いました。各地区いずれも30 ~ 40 人の参加をい ただきました。
私が再び市政を担当させていただいてから4年目となります。本当は毎年、各地区を回って報告会を行いたいと思っていましたが、これまでの3年間はコロナ禍のため、思うように開催することができませんでした。ようやく今年になって、区長の皆さまや公民館長の皆さまに参加をお願いし、また、市のホームページでも市民の皆さまにお呼びかけしました。その結果、幅広い年代の多くの皆さまにご参加いただきました。 報告会はパワーポイントを使用して"抜群に住みやすい西都づくり" と題し、主に9つの項目についてお話をさせていただきました。特に人口減少や少子高齢化に関する課題と対策、防災減災と危機管理対策、医療と教育問題、市財政の健全化、その他のトピックスなどをお話しいたしました。
その後、来場の皆さまから市政全般に対する貴重なご意見やご要望をいただきました。これらの内容については後ほど、ホームページや回覧板において皆さまにご報告させていただきます。
私はこれからも市民の皆さまや関係団体のご協力・ご支援を得て、これまで培わせてい ただいた豊富な経験と人脈をフルに活用し、使命感と責任感を持って、"愛と感謝の気持ち"で市政発展のため積極果敢にまい進してまいります。今後も皆さまのご指導をたまわりますよう、よろしくお願い申し上げます。
vol.36(令和6年6月号掲載)市財政の健全化を目指して
私は前回の市長選挙において、公約の1つとして市財政の健全化を取り上げさせていた だきました。当時は令和2~3年にかけて新庁舎の建設が行われ、その後も公共施設の老朽化による更新や改修、統廃合などによる大きな財政負担や、高齢化社会の進展に伴う医療や福祉などの社会保障費の増大が予想されることを考えると、今のうちから健全な市財政を維持することが市民サービスの向上や市の活性化に繋がると思ったからです。
令和6年度の当初予算は一般会計が202億4千万円で、国民健康保険や介護保険などの特別会計は91 億2千万円となっており、毎年度、少しずつ増加しています。一方、令和5年度末の市債(借入金)残高は116 億7千万円、基金(貯金)残高は107億6 千万円でした。市債は令和3年度の125億3千万円をピークに少しずつ減少しており、基金は令和2年度の68 億5千万円から大きく増加しています。
この基金増加に最も貢献しているのが、ふるさと納税寄附金です。令和元年度が14億3千万円、令和3年度が23 億5千万円で、令和5年度には32 億8千万円と順調に伸ばしており、寄附金の約半分がふるさと振興基金として市の財源となります。
令和4年度決算に基づく市の財政状況を示す指数も良好で、市の借入金に対する将来負 担の割合も県内でトップクラスの健全な数値となっています。これからも市役所一丸と なって、効率的・効果的な各種事業に取り組むことで無駄な支出を減らし、また、ふるさと納税寄附金などの自主財源を増やし、国・県補助事業の積極的な活用を進めるなど、更なる財政の健全化を図ってまいります。皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
vol.35(令和6年5月号掲載)西都児湯医療センター再建、本格的スタート!
西都児湯医療センターは、いまさら申し上げるまでもありませんが、住民が安心して暮らせる医療提供体制になくてはならない存在です。一次・二次救急医療、夜間急病センター、地域災害拠点病院の機能を有し、西都児湯二次救急医療の中核的医療施設としての役割をしっかりと果たせるものでなければなりません。医療センターにおいても、関係医療機関・団体などの協力を得ながらその充実に向け鋭意取り組んでいただいておりますが、市(市民)が求める目標に対し十分であるとはいえません。また、児湯郡の町村長からも、医療センターの充実に対する要望が届いております。
そのような状況の中、昨年度就任いただいた長田理事長が引き続き今期4年間の理事長に就任され、中長期的な医療センター再建に取り組んでいただけることになりました。 また、常勤医師確保につきましては、これまでの3人の常勤医師に加え、4月1日から44歳の総合内科(専門は循環器内科)の常勤医師に県立病院から着任していただきました。今後もさらに、常勤医師確保に向かって医療センターとともに努力してまいります。
このように、医療センターの前途に明るい兆しが見えてきており、この機を逃さず再建の柱である「常勤医師確保」、「経営改善」、「新病院建設」に邁進していかなければなりません。特に、市民の皆さま、また、西都児湯住民の皆さまの悲願であります新病院建設につきましては、市役所内に新たに新病院建設対策監(課長級)を配置し、基本計画策定に着手します。
私は、本年度を「西都児湯医療センター再建の本格スタートの年」と位置づけ、不退転の覚悟で取り組んでまいります。市民の皆さまのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
vol.34(令和6年4月号掲載)ふるさと納税額が着実に躍進中!!
平成20年度から始まったふるさと納税制度ですが、令和4年度には全自治体での寄付金受入額の総額が約9,654億円に達しました。
本市においては、平成25年度に61件、183万8,000円であったものが年々増加傾向を示し、令和5年度(令和6年3月17日時点)には、17万6,509件、32億1,198万5,000円となりました。これは、本市を応援してくださっている多くの皆さまのおかげであります。また、いつも魅力的な返礼品を提供し、本市をPRしてくださる地元事業者のご協力と、市担当職員の日々の努力にも感謝申し上げます。本当にありがとうございます。市として引き続きふるさと納税の推進に努力してまいります。
このふるさと納税額の約50%がふるさと振興基金となり、「産業の振興に関する事業」、「青少年の健全育成および学校教育に関する事業」、「保健および福祉に関する事業」、「その他市長が必要と認める事業」に充当されます。これによって、市民サービスの向上や市政の発展に大いに役立つことになります。これからも市民の皆さまにおかれましては、市外・県外在住の知人にPRしていただきますようお願い申し上げます。私も市長名刺に返礼品写真やふるさと納税ポータルサイトの二次元コードを掲載して、積極的にアピールしております。
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