中尾棒踊

市指定無形民俗文化財 中尾棒踊

指定年月日:昭和43年3月8日

中尾棒踊.jpg 棒踊の開催は、旧暦9月9日、五穀豊穣、悪疫退散を祈願して霧島社の大祭日に行われる。霧島社の棟木に、「弘化四年(1847年)九月二十九日 奉再興霧島大社」の記録がみられる。霧島信仰との歴史的関連をうかがうことができる。地元では、中世都於郡城主伊東三位入道義祐が豊後に落ち延びたとき、中尾に残された人たちが修練のために始めたのが起源であると伝えられているが、詳細な経緯は明らかではない。
 踊りの構成は、踊り手12人、歌い手2人(御幣持ち)、鉦打ち2人、旗持ち2人、道具持ち2人、計20名で構成される。踊りは、たて棒、きりまぜ、太刀、かま、6人組、そら棒の6形式からなる。踊り手の装束は、黒頭巾に5尺の白鉢巻をしめ、白襦袢に8尺の襷を十文字に結ぶ。交差のところからサガリと称する4尺の赤布をさげる。黒袴に手甲脚絆、わらじに白足袋のいでたちで、踊りごとに6尺棒、鎌、太刀を持ち替えて踊る。鉦打ちと歌い手の4人は、羽織袴に中折帽子、旗持ち、道具持ちは、踊り手と同じ装束としている、地面を打つことで地霊を呼び起こし豊穣を願い、生殖的な呪力を込めた6尺棒による踊りは、踊り本来の意味と形式を伝えている。
 風情のある霧島社の前で奉納される中尾棒踊には銀鏡や尾八重の人々も訪れ、伝統ある踊りを見守っている。本踊りは、秋の西都原古墳まつりにも毎年出演して、観客の拍手と称賛を浴びている。

引用・出典:『西都市史 通史編 下巻』
第6章民俗 第4節祭礼と芸能 二 風流・踊り 7中尾の棒踊

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