百塚原古墳群

県指定史跡 百塚原ひゃくつかばる古墳群

指定年月日:昭和9年4月17日(変更:平成27年9月7日)
所在地:西都市大字三宅字西原ほか

 百塚原古墳群は、西都原古墳群の西側にある谷をひとつ隔てた西原・永野地区の丘陵上に位置する。この丘陵一帯は通称「百塚原」とも呼ばれ、百塚原の一古墳から国宝「日向国西都原古墳出土金銅馬具類」が出土したとの伝承が残る。百塚原の南側は低い丘陵と沖積地が広がり、そこには永野古墳群や松本古墳群が展開する。
 国宝「日向国西都原古墳出土金銅馬具類」(昭和31年指定)は、宮崎県出土の考古資料の中で唯一の国宝であり、現在は五島美術館の所蔵である。指定名には西都原とあるが、大正4年(1915年)の原田淑人・柴田常恵氏による調査記録から「百塚原古墳群」の出土品とみてよい。このほか、百塚原古墳群では、環頭大刀や頭椎大刀といった装飾大刀の出土も伝えられており、それぞれ明治大学と宮崎県に保管されている。
 百塚原古墳群は、大小の円墳と地下式横穴墓で構成される墳墓群である。個々の古墳の内容は詳らかではないが、古墳時代後期から終末期にかけて築造された古墳群と考えられる。前方後円墳の存在が確認されていない現段階では、墳形から突出した首長墓の存在は想定しがたい。しかし、国宝の金銅製馬具は第一級の工芸品のみならず、6世紀の東アジアにおける日向の位置づけを考えるうえでも重要な考古資料である。ヤマト王権と朝鮮半島諸勢力との間で政治・軍事的に重要な役割を担った被葬者の姿が想定される。

引用・出典:『西都市史 資料編』
考古 古墳時代 24百塚原古墳群

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